MagicGrid® の手引き
MagicGrid®の手引きは、モデルベース・システムズ・エンジニアリング(MBSE)に関するユニークな Eブックです。このブックでは、考えられる数多くの手法の中から 1 つを取り上げて、システム・モデルの開発を初めから終わりまで解説します。「なぜ」から始まり「どのように」で終わる、ユーザーが抱くと思われるあらゆる質問に答え、現在入手可能な情報では解決しないような疑問に回答します。
このブックが選ばれる理由
どんな理論にも実践が必要です。ある手法が役に立つものになるのは、それを実際にどのように使用するのかという包括的な指示が企業内で提供されている場合です。CATIA ® No Magic による MBSE 向けの MagicGrid フレームワークも、この原則の例外ではありません。これが、このブックの制作を決めた主な理由です。
MBSE に初めて取り組む場合や、MagicGrid フレームワークについて余すところなく学びたい場合はこのブックが最適です。また、MBSE 向け CATIA Magic ソフトウェア を OMG® Systems Modeling Language (SysML)™ や MagicGrid と組み合わせて使用する方法を学びたい方にもこのブックはお勧めです。分かりやすい現実のシステムのモデリング事例が記載された包括的な手順も解説されており、そのような内容を求めている方もをぜひお読みください。
このブックは、UML/SysML と MBSE 向け CATIA Magic ソフトウェアの基本的な概念を理解している方向けに書かれています。具体的には、Magic Cyber Systems Engineer / Cameo Systems Modeler または Magic Systems of Systems Architect / Cameo Enterprise Architecture (Cameo DataHub プラグインをインストール済み)、または Magic Software Architect / MagicDraw (SysML および Cameo DataHub プラグイン使用、バージョン 19.0) などです。
MagicGrid が選ばれる理由
MagicGrid は、理論と実践を架橋し、手法、言語、モデリング・ツールという MBSE の 3 つの主要なコンポーネントを 1 つにまとめます。
MBSE の新しい手法を開発するというアイディアは、防衛、自動車、航空宇宙、医療など、さまざまな業種との協力の中で生まれました。こうした業種では、SysML を使用したシステム・モデル開発のための明確な手法が必要とされていました。SysML は、システムズ・エンジニアリング国際評議会(INCOSE)が定義した、MBSE の重要技術です。一方、その当時市場には MBSE 用の手法がかなりたくさんありましたが、それらの既存の手法は現実世界の問題を解決するには抽象的すぎました。また、この取り組みの中で明らかになったことは、業界や顧客ごとに独自の仕様を持っており、変更や拡張を適用しないと標準的な手法を使用できないということでした。
MagicGrid フレームワークは、多数の MBSE 導入プロジェクトの経験をまとめることにより、
特定のお客様のニーズに合わせて変更または拡張できるベスト・プラクティスの基盤と集合として進化しています。
このフレームワークは、次の理由により、完全に実地への適用が可能です。
- 「プレーンな」SysML と完全な互換性があります。SysML の拡張は必要ありません。
- モデリング・プロセスを、システムズ・エンジニアリング・プロセスのベスト・プラクティスに基づき、明確に定義しています。
- ツールが SysML をサポートしている限り利用可能であり、ツールに依存しません。
